もっとも、ロールが少し本気を出せばちょっかいを出した子供たちはその場で捕まるがそれはロゼッタとルイから硬く禁じられていた。
つまりお家の手伝いの息抜きに遊ぶついでに家にいる親の顔を見に行くために追い回していたのだ。
その為にわざと自分の家に向かうように誘導して追い回しているうちに
「ロールをからかってロールの家に逃げ込めば勝ち!」
というルールが出来上がっていたが、気を抜いて走る子供の頭には看板で叩かれたタンコブがいくつも作られた。
それ以外にもロゼッタとルイはこの子達がロールが気になるのでついちょっかいを出してしまうというのに気付いていたので
「うちの娘をいじめるな!」
なんてことは言わないで、
「ロールと仲良くしてね」
とやさしく諭した。
そんな自愛の溢れるロゼッタに少年たちは頬を赤くして俯きながら頷いた。
元下級貴族の三女も今では立派な下町女房だった。
↑に続く文章を投稿して下さい
©2002-2024 PIPI's World 『投稿小説』 All Rights Reseved. | 投 稿 小 説 |