傲岸不遜を地で行く、あのサルスベリが敬語を使う。
でも誰もそのことに疑問など持たない。
緊迫した空気のまま話は進む。
「やれやれ冷たいねえ。老い先短い年寄りには優しくするもんだよ?」
「ご冗談を」
上っ面だけの極上スマイルで返すサルスベリ。
そこにさらにやっかいな人物が会話に割り込んできた。
「随分と活きが良い坊やだね。実に躾がいがあるよ」
ヴェーチェルがそう言ってオレの右肩に指を突き出す。
その次の瞬間だった。
ゴガァンッ!!
突然重いものをたたきつけたような音がしたかと思うと、長く巨大な1本のシッポがオレのすぐ目の前の床にたたきつけられた。
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