険しい崖の上にぽつんとある温泉。そこに傭兵の集団が集まっていた。
「うおー、いい眺めだ」
「ああ、絶景だな」
男達は岩場から見える景色に感嘆の声を漏らしている。
この辺りは切り立った山々が連なっており、その先には海が広がっている。
「しかし、何でまたこんな所に露天風呂なんて作ったんだろうな…管理する者も居ないだろうに…」
「確かになぁ…まあでも気持ちいいし良いんじゃないか？」
「違いない！ガハハハッ！」
男達は大きく笑いながら立ち上がり、崖下に広がる光景を眺め始める。
崖下の先に見える海と、青い空に浮かぶ白い雲、そして遥か遠くには大きな島が見える。
そんな雄大な自然を見ているうちに男達の会話は無くなっていた。皆、黙って目の前の景色に見入っている。