剣の主
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No.986
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一方、王宮ではジェムがディーンに対してどのような処遇を下すかの話題で持ち切りだった。 セイルの父オルハンもその一人であった。 「兵部大臣殿、ジェム閣下がジャバル太守のアル・ディーンを召喚したそうでございますな」 「うむ、嫌な予感がする…いや、嫌な予感しかせんな」 「噂が流れております。ジェム閣下は卒業試験でアル・ディーンに不戦敗した事を恨んで彼を処罰する気だと…本当だと思いますか?」 「フンッ…いかにもあの幼稚なプライドの塊のような若造の考えそうな事よ」 兵部大臣は吐き捨てるように言った。 オルハンは慌てて辺りを見回し声を潜めて言う。 (だ…大臣!よりにもよって宮廷内でジェム閣下を冒涜する発言…白衛兵に聞かれたらどうするんです!?) ところが大臣は全く意に介さぬどころか、コソコソとしたオルハンの態度に逆に憤慨し声を荒げ始めた。 「本当の事を言って何が悪い!?アル家は家格こそ高くはないが、我が国の南端にあって南方からの蛮族の侵入を阻み続けてきた功臣だ!それをくだらぬ私怨で罰するとは…何という狭量か!まさに愚行だ!」 彼はアフメト王の頃から残っている臣下であり、ジェムに反意を抱いていた。
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