剣の主
-削除/修正-
処理を選択してください
No.984
┗
修正
削除
※残り修正回数=3回
ペンネーム
┗とくめい氏
本文
もちろん、信頼する側近のファティマを伴っていた。 慎重すぎて決断の遅い自分の尻を厳しく叩くファティマは彼にとって重要な存在であった。 ディーンがジャバル州を出て、一週間後。 王都への上洛の最中、馬車に揺られながらディーンはげんなりとした表情でぼやいていた。 己の家族や家臣とその家族やジャバル州の領民たちを守るために上洛するのだが、王都へ行くこと自体がディーンにとって億劫であった。 「皆を守るためなのは解っている。しかし、あの王宮には行くのは辛い。あそこへ行くと寒気が走る」 「出立してから、同じ事を何度もぼやけば気が済むんですか!お父上様みたいな頭が禿げますよ」 父親みたいに禿げると一番気にしてる事をファティマに言われムカッとくるディーンは頭髪がやや薄い傾向があったのであるが、怒鳴っても事態は何も変わらないので抑えると王宮の恐ろしさをファティマに説明する。 「一番人が気にしてる事を言うのか!ファティマ…お前は王宮に上がった事が無いから知らないんだ。王宮は人の心を狂わせる禍々しい魔窟なんだぞ…あそこは人の心を闇に染める場所だ」
パスワード
戻る
PiPi's World 投稿小説
>
トップ
>
リレー小説
>
官能リレー小説
>
ファンタジー系
>
剣の主
©2002-2024 PIPI's World
『投稿小説』
All Rights Reseved.
投 稿 小 説