剣の主
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No.877
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こう言うアリーにセイルは反論した。 「…でも、そうやってみんなが空気を読んでルールを守ってきた結果が、今の腐敗堕落したイルシャ王国なんじゃないかな。あのジェムのように力で強引に物事を自分の思い通りに進めようとする人間や影で悪事を働く悪人ばかりが幅を効かせて、立場の弱い人間は泣くばかりだ」 「弱者という立場に甘んじて不条理を受け入れ、戦おうともしない人間は虐げられても仕方無いという気もするがな…」 「アリー、それは多少なりとも力に対抗する手段を持っている人間の理屈だよ。今この世界には理不尽に虐げられていながら、それに対抗する手段も無く苦しんでいる人々が沢山いる…。だいたい君だって、かつては民衆の自由と平等のために立ち上がったじゃないか。組織や国や社会全体がおかしくなった時、それを正す人間は必要だと僕は思うよ。だから民衆の自由と平等のために戦うエルティアは、やっぱり僕にとっては憧れの英雄なんだ…」 「そうかぁ…」 瞳を輝かせて語るセイルをアリーは眩しそうに見つめた。 彼は幾多の困難に遭ってなお純心を失わないこの友人に“かつての自分”を見出していたのかも知れない。
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