剣の主
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No.633
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(あ…あれ?…僕、どうしてたんだっけ…?) 混戦の最中、セイルは正気に戻っていた。 不思議な事に彼にはあの大殺陣を演じていた間の記憶がまるで無かった。 まるで憑き物が落ちたかのような気分で辺りを見回す。 「うわあぁぁっ!!?」 思わず叫んだ。 無惨に斬り捨てられた無数の死体が自分の周りに転がっている。 自分もまた頭のてっぺんから足の先まで返り血で真っ赤に染まっていた。 「ぼ…僕が殺ったのか…!?僕が…!!?」 記憶が少しずつ蘇って来る。 だがその記憶もどことなく現実味の無い…夢の中の出来事を思い出しているような、ぼやけたものだった。 それでも自覚した途端に体がガクッと重くなる。 常人離れした活躍をした…その筋肉の疲労が一気に来たようで、セイルは血の海の真ん中にペシャンと腰を下ろした。 彼の周りでは凄惨な光景が展開されていた。 泣き叫びながら許しを請う黒覆面を狂気に取り憑かれた騎士と民衆が虐殺している。 しかも殺る方は皆、嬉々とした表情を浮かべて…。 それは戦争ではない。 一方的な殺戮であった。 地獄だ…とセイルは思った。
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