既に詰んだ領主に転生した男の物語
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男と連れ立って会場の真ん中の方へ行く妻の背を見送っていると、隣にいた中年の婦人が耳元で囁いてきた。 「…お気を付けた方がよろしくてよ。あなたの奥様はお綺麗だから…」 「…何の事です?」 「だから…言い寄って来る殿方も多いでしょう。場合によってはスキャンダルに発展しかねないわよ。もちろん考えたくない事でしょうけれどね…。こんな事を申し上げては失礼かも知れないけれど、奥様、結婚前は随分と艶聞を振り撒いていらっしゃったようだから…」 …何が言いたいんだ、この女は? 一見こちらを心配しているような口振りだが、その表情と口調は明らかに楽しんでいる。 「おい、やめなさい。ウォルコンスカヤ伯に失礼だろう」 話を聞いていた彼女の夫が見かねて諫めた。 「あ〜ら、私は伯爵を心配して忠告して差し上げてるのよ。つまらない事で建国以来の名門ウォルコンスカヤ伯爵家の家名に傷が付いたら大変ですもの」 「よさないか。…伯爵、済まないね。気を悪くしないでくれ」 「構いませんよ。少なくとも今は妻が他の男性に目移りする事は無いでしょう。お気遣いどうも、夫人」 まさか手前の息子と男女の関係だなんて想像も付かないだろうな。
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