剣の主
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No.282
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アブ・シルは穴の縁にしゃがみ込み、手を差し伸べて言った。 「おいアブ・キル!何が“お母ちゃ〜ん”だ。そんな所でめそめそ泣いてないで早く上がって来いよ」 「うえぇ〜ん、うえぇ〜ん、こわいよぉ〜、みんながボクをいじめるよぉ〜、たすけてぇ〜、お母ちゃぁ〜ん」 「お前なぁ…いい加減にしろよ!?こんな大騒ぎを引き起こしやがって!いつまで幼児のフリなんてしてるつもりだ!?早く出て来ないと本当に承知しないぞ!」 「ちょっと待ってくださいアブ・シル先輩!アブ・キル先輩の様子、何だかおかしいですよ」 「はあ…?」 その後、ぐずるアブ・キルを数人がかりで穴から引っ張り上げ、診療室に連れて行って軍医に調べさせた所、精神的ショックが原因の幼児退行現象である事が判明した。 演技ではなかったのだ。 とりあえず家族に連絡を…という事になったが、困った事にアブ・キルの両親は既に亡く、親戚連中も「そんな事を家に言われても困る。そっちで何とかしてくれ」と冷たい対応。 皆はアブ・キルの心が歪んでしまった一因を垣間見たような気がした。
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