剣の主
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No.159
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そんな事を思いながらジェムはフフフ…と一人ほくそ笑んだ。 普通なら気持ち悪い仕草だが、この少女とも見紛う美少年がやると絵になる。 それにしてもこのヤヴズ・ジェムという少年、やり方は非常に卑劣ながら、その手口は実に鮮やかの一言に尽きる。 彼はいつもそうしてきた。 ある時は自分の評価を上げるため、またある時はライバルや邪魔者を排除するため、またある時は自分の立場を守るため、あるいは失態を隠すため…彼は考え得る限り実行可能なありとあらゆる手段を用い、他者を利用し、踏み台にし、裏切り、切り捨て、使い捨ててきた。 彼にとっては他人とは状況を構成する一要素に過ぎず、そこには一片の感情も入る余地は存在しない。 そして彼はその修羅の如き所業の結果として、周囲からの信頼と尊敬、そして人気を勝ち得ていた。 それが嘘で塗り固められた幻だとしても…。 ジェムはつぶやく。 「フッ…まったく、こう何もかも僕の思い通りになってしまうというのも逆につまらないなぁ…誰か僕をドキドキさせてくれる骨のある人間は居ないかなぁ…」 だが彼はまだ気付いていなかった。彼の予想を裏切る事態がもうすぐ側まで近付いている事を…。
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