剣の主
-削除/修正-
処理を選択してください
No.1453
┗
修正
削除
※残り修正回数=4回
ペンネーム
┗匿名さん
本文
「信じられないっ!!」 「いえ、充分に有り得ます。敗走中の軍という物は統制などありませんからね。いや、倫理観も…人としての良心も…理性すらも…」 「で…でも彼らだって騎士だろう!?…主君に忠節を誓い、己を律し、弱き民を守る…イルシャ騎士の精神を持っているはずだ!!」 「そんな物…死の恐怖の前には何の意味もありませんよ」 敗残兵は悲惨だ。 故郷から遠く離れた地で、いつ殺されるやも知れぬ恐怖と不安に脅えながら逃げ続ける。 しかも統率を取る将軍も上級士官も居ないとなれば…集団心理も相まって… 「…略奪・暴行・虐殺すらも厭わない、本能剥き出しの烏合の衆の誕生って訳か…」 「そういう事です。狂気という物は伝染性を持ちます。心身共に弱り切った集団なら特にね…ま、ある意味、彼らは彼らで必死で生き残ろうとしているんでしょうね…」 セイルは物のように転がる村人達を見ながら絞り出すように言う。 「…それでも…人間ってこんなに残酷になれるのか…同じ人間に…こんな惨い事を…」 「しますね」 即答のアルトリア。 「残念ですがセイル様、いくら騎士だの何だの言っても、しょせん人間などその程度ですよ」
パスワード
戻る
PiPi's World 投稿小説
>
トップ
>
リレー小説
>
官能リレー小説
>
ファンタジー系
>
剣の主
©2002-2024 PIPI's World
『投稿小説』
All Rights Reseved.
投 稿 小 説