剣の主
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No.1302
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それは腹を痛めた我が子への愛情であると同時に彼女自身の執念であった。 おぞましいまでの情念であった。 そのために障害となる物は全て排除する。 例え身内であろうと容赦はしない。 棒で打たれ叫ぶデデンを見詰めるシェヘラザードの瞳には地獄の色が浮かんでいた…。 デデンは百杖の打ち据えを何とか生き抜いた。 だが背中の皮は禿げ、肉まで削がれ、既に虫の息であった。 兵士達は瀕死のデデンを台から下ろすと幕営地の外まで引きずって行って捨てた。 「しかしアイツも馬鹿な真似をしたもんだ…」 「まあ明日までは持たんだろうなぁ…」 兵士達は呑気に話し合いながら戻って行った。 「……」 デデンはもう動く事も言葉を発する事も出来なかった。 彼は思う。 (あぁ…俺はここで死ぬんだ…ジェムのご機嫌取りに自分から反乱軍への使者を願い出るなんて…まったく出世に目が眩んで馬鹿な真似をしたもんだ…考えが甘かったな…) その時だった。 「デデン!デデン!」 彼の名を呼びながら何者かが近付いて来た。 アルシャッドだった。
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