剣の主
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No.1259
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「……良いんだ…僕なんて…死んじまえば……」 ここで初めてセイルは言葉を発した。 今にも消え入りそうな弱々しい声ではあったが…。 「…どうしてそんな悲しい事を仰るんですか…?」 「……」 ミレルは問い掛けるが、帰って来たのは再びの沈黙だった。 「…私、信じてますから…坊ちゃまは必ず立ち直られるって…」 ミレルは悲しげな顔でそう言うと部屋を後にした。 「絶対、信じてますからね…」 部屋を出た後、彼女は誰に言うでもなくポツリとつぶやき、仕事に戻って行った。 「もう五日目か…さすがに心配じゃのう…」 「ええ、セイルちゃんは心の優しい子だから…きっとアブジルさんとかいう先輩さんを救えなかった事で自分を責めてるんだわ…」 「ヤスミーン殿、“アブジル”ではなく“アブ・シル”殿です…しかし気の弱いセイル様の事…それも解る気がします」 食卓では今日もセイルは顔を出さないと聞いたウマル、ヤスミーン、アルトリアが神妙な顔付きで話し合っていた。 「アルトリアみたいに心臓に毛の生えた女には無縁の話よねぇ〜」 テーブルの隅でパンと肉のカケラに食い付いていたナシートが言う。
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