剣の主
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No.1249
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その途端、アブ・シルの弟と妹は泣き叫び、母親は横たわるアブ・シルにすがりついた。 「セイル…あの野郎!!やっぱりおエラい上級士族サマは俺達みたいな貧民なんて助けちゃあくれなかったって訳だ!!」 ナーセルは拳を握り締めてセイルへの怒りを露わにする。 アブラハムは言った。 「違う!違うぞナーセル!セイルはアブ・シル先輩のために王宮へ行ってジェムに頼んでくれたんだ!でも駄目だったんだ!恨むならジェムを恨め!セイルじゃない!」 「どっちも同じだ!!所詮セイルだって支配者側の人間なんだよ!!だいたい本気で頼んでくれたかどうかも怪しいもんだ!!」 その時だった。 「…もう…止めろ…」 アブ・シルが口を開いたのだ。 「「アブ・シル先輩!!?」」 二人は慌てて彼の枕元へ駆け寄る。 「…俺がこうなったのは…全て俺自身が招いた結果だ…セイル君を恨むな…」 「せ…先輩…!!」 「…人にはそれぞれ寿命がある…そして俺の命はここまでだった…ただそれだけの事さ…」 そう言ってアブ・シルは力無く笑った…。 翌日、彼は逝った。 25歳だった……。
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