剣の主
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No.1248
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その後、セイルはウマルに諭されて何とか落ち着きを取り戻したものの、この件は彼の心に深い傷と挫折感を残した…。 一方、アブラハムもまた無念さと己の無力さを噛み締めながら、力無くアブ・シルやナーセルの待つ所へと戻るしか無かった。 アブ・シルは新都ジャディード・マディーナ内の一角にある彼の家へと運ばれていた。 古い借家で彼はここに母と弟妹と共に暮らしている。 アブラハムは戸口に立った。 中から声が聞こえる。 「…先輩!もうすぐアブラハムとセイルが最高の医者を連れて来てくれますからね!」 「兄ちゃん!しっかりして!」 「死なないで!」 ナーセルの声と共に、家族だろうか…小さな子の声が聞こえる。 アブラハムは胸が詰まる思いだったが、意を決して戸を開けた。 「…た…ただいま…」 すかさずナーセルが駆け寄って来る。 「アブラハム!!遅かったじゃないか!この野郎!それで!?医者と薬はどこだ!?セイルに頼んで連れて来てもらったんだろう!?」 「……」 アブラハムは何も言えず、ただ力無く首を横に振った。 「……おい、冗談だろ…?」 「……」 「うあぁぁ〜〜んっ!!!!」 「兄ちゃあぁぁんっ!!!!」
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