おてんば姫、ファニーの冒険
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No.124
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「お言葉ですが陛下、姫様のことをお考えならばやはり逃げるのが得策かとぞんじます」 そう献策したのは財務大臣であるモンティ侯爵である。 「ステファン公子の捜索に向かった部隊を集めれば敵勢を打ち破るのは容易いことです」 そこまで話すところまではにこやかな顔をしていた。 しかし、一転して一転して厳しい表情になる。 「されど陛下を失えば我が国は要を失います。姫様は未だ若年、また知らせによれば仕合で深傷おってるとのこと、とても軍勢を指揮するのは難しいかと思われまする。ここはいったん引くのが正しいかと思われます」 そう言って、返答はいかにという具合に王をズイッとみる。 「民を見捨てて逃げろっていうのかい」 「民を救うために逃げるのですよ、それにここで陛下がわめいたところで、誰も救われません」 「はっきり言うね、あんまり臣下が王に対する態度に見えないけど」 「こういうときこそ苦言を呈するのが家臣の役目かと存じ上げます」 そのまま両者はにらみ合った。 時間にすれば30秒ほどだが、周りの重臣達はそれ以上に感じた。 やがて王はあきらめたかのように肩をすくめるとこういった。 「分かった、逃げるよ」
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