剣の主
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No.1231
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「…ここ…で、良いんだよな…?」 アブラハムはセイルの家の前に来ていた。 ちなみにナーセルはアブ・シルの家族を呼びに行かせた。 あいつは劣等感から来るセイルへの嫉妬と嫌悪で頭が凝り固まっているから会わせない方が良いと彼なりに判断したのだった。 そして今、セイルの家を見て正解だったと思う。 目の前にあるのは立派なお屋敷だ。 自分のような底辺労働者が訪ねて良いのかと思わず迷ってしまうような…。 たぶんナーセルだったら怒りで発狂したかも知れない。 「セイル…あいつ、立派になりやがったなぁ…」 アブラハムは様々な想いを込めてつぶやく。 友の栄達を素直に嬉しく思うと共に、その友が今や遠い所に行ってしまった事を感じさせられ、無性に寂しく感じられた。 アブラハムは自分の薄汚れた襤褸(ぼろ)を恥ずかしく思った。 そして不安に思った。 セイルは果たして会ってくれるだろうか…。 今や自分とセイルとの身分は天と地ほども開いてしまっている。 住む世界が違う…。 ひょっとして未だに友達だと思っているのは自分の方だけなのではないだろうか…。
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