魔導志
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No.1152
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「ふふ、そうですね。」 「もう!敬語はやめてよ!」 膨れっ面のサーシャを見て、にこやかに微笑んでいるクリスに、実行委員長のジュダから賞金が渡された。 「我が娘、よくやってくれた。お前はワシの誇りだよ。」 「ありがとうございます。あの、父上?」 「なんだね?」 「手の力を、抜いていただけませんか?」 余程、賞金を渡したくないのか、金額の書かれた目録を震える程に掴んでいる。「我が国は、財政がとにかく厳しい…。後生だ、クリシーヌ…、少ないがお小遣いならワシからあげるから…」 「ふんっ!」 「あ、あぁ〜…」 クリスは、目録を父親の手からふんだくるように奪って、高く掲げた。 「私の金だ!」 「く、クリシーヌぅ〜…」涙目で拝む父親を尻目に、サーシャへ歩み寄る。 「サーシャ、お前のために、友として私が出来る事なら、何でもしてやりたい。」 「え?やんっ!でも」 「私の金だ。好きに使わせて欲しい。」 無造作に目録を胸に押し付けると、クリスは銀髪を靡かせて振り返る。 「では、また。」 そして、颯爽と入場口へ向かった。 「大陸最強決定トーナメントの勝者、クリシーヌ・ヴェルナードに、もう一度、盛大な拍手ー!」
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