剣の主
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No.1022
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中から必死に内壁を叩く音と、くぐもった叫び声が聞こえる。 ジャミーラは疑問を口にした。 「あらまあ、声が漏れてるじゃないの。密閉が甘いんじゃなくって?」 「あれで良いのですよ、叔母上…おい、点火だ」 「解りました!」 牛の腹の下に火が着けられた。 『…ギャアアァァァァ…』 中から悲鳴が聞こえる。 しばらくすると、とつぜん牛が吼えた。 「ヴオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ!!!!」 「「「…っ!!?」」」 まるで地獄の底から響いて来るかのようなその声に皆は耳を疑った。 アリーが言う。 「…どうやらウルジュワンのやつ、管の存在に気付いたようですね…」 「く…管?どういう事なの…?」 ジャミーラに問われ、アリーは説明した。 「…この牛の内部には細い真鍮の管が取り付けられています。一方の端は内側に突き出し、もう一方の端は牛の口…すなわち外へと繋がっています。内部の空気が熱せられると処刑者は呼吸が困難になり、冷たくて新鮮な空気を求めて管に口を当てて叫ぶのです。管は内部で複雑に曲がりくねっていて処刑者の叫び声を猛る牛の鳴き声のように変換する…という仕組みです」
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