努力と実力が認められたんだと喜んだ。
でもなんとなく周りの大人の態度がぎこちなくなり、同じ事務所の子たちもよそよそしくなっていった。
初めは仕事の忙しさに気にしてなかった。
でも慣れてくると急に違和感が大きくなる。
その仕事もどっちかといえばグラビアやバラエティーがメインで、たまのライブでもファンの視線はあたしの胸に向いてる気がする。
どんな形でも人気があるならとは思うが、どうせなら歌やダンスで認められたいのが本音だ。
しかし、そこまで胸が大きいわけでもスタイルがいいわけでもないんだけどなぁ。
そんな疑問が日に日に頭を占めていった。
ある時のことだ。レッスン場の隅っこで休んでいると、ふとあたしの名前が聞こえてきた。
「おっぱいの写真で売れてるくせに」「みんなお前の生乳のことしか考えてない」
売れないアイドルの陰口でしかないそれは、あたしの頭を真っ白にしていた。
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