狭い扉を抜けようとし、勢い任せで転んでしまう者。反対から出ようとした生徒によって、扉に挟まれてしまう者。他の生徒を押し退け、突き飛ばし、より遠くへと逃げようとする者。
痛みや恐怖による悲鳴が響きわたり、誰もが周囲の様子を認識出来なくなっているようだった。
ドガン
先ほどよりも小さな蛍光色の塊が扉に当たり、破裂と共に扉がふっとんでいった。直接的な被害こそなかったが、衝撃波に飲み込まれた生徒たちは血を流し、手足が折れ曲がっている者も見受けられた。
「うるさいナーッ!怪我したくないなら大人しくしててよネ?」
彼はパニックになった生徒達を冷ややかに見下し、感情が読み取り辛い声色で周囲に静かに語りかけた。
俺や何人かの身の安全を優先した者たちは、そんな彼の態度に息を潜めながら真意を探ろうと様子を伺っている。
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