翌朝、千歳を目覚めさせたのは強烈な便意だった。
昨日あれだけ食べたのだから当然である。
「ト…トイレ…!」
千歳は格子戸を開けようとした…が、開かない。
見ると、いつの間に掛けられたのか、大きな南京錠が掛かっているではないか。
「う…嘘!?何で…!?」
なぜ自分は監禁されているのか…しかしその疑問は再び襲い掛かって来た激しい便意によって打ち消された。
「風音さん!!風音さぁーん!!!開けてくださぁーい!!!」
格子戸から顔を出して叫ぶ千歳。
少しして風音が現れた。
「おはよう、千歳ちゃん。どうかしたの?」
「ト…トイレに行きたいんですけど、鍵が…!!」
「ああ、トイレね」
風音はいったん引っ込んだが、すぐに木製のタライを持って戻って来た。
「これに出してちょうだい」
「えぇ!?い…嫌ですよ!恥ずかしいです!トイレに行かせてください!」
「千歳ちゃん、悪いけどあなたをここから出してはいけない決まりなの。私は向こうに行ってるから…済んだら呼んでね」
そう言うと風音はタライを置いてサッサと行ってしまった。
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