「あなた、タバコ吸わないのね。ヤニ臭くないわ」
「ああ、随分前にやめた。息切れするようじゃハメてからの持久力が下がる」
「そうなの、前の夫は歯医者なのに喫煙者だったの」
キスが終わると、泪はすぐ口を開く。
「あっちの方も、弱かったのか?」
「もうサラリーマンなら定年の年だもの。くたびれてたわ、セックスに自信がないから縛ったりするのよ」
「SMは嫌いか?」
「ええ、どっちも下らないわ。衣装や道具にばかり頼るのも、コンプレックスの裏返しじゃないの?だから、変態なのよ」
「よく分かってるな、実はクラブを持ってるんだが…女王様ってのは実際タチが悪い。ソープほど体張らないくせにギャラばかり欲しがる」
熟女特有の愚痴や陰口の多さに辟易しつつも、梅川もつい口が軽くなる。
「なんだか、私達気が合いそうね」
「おいおい、夫婦だって言ってるだろ」
「なら、飲みに連れて行って。車は代行に頼めるでしょ?」
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