「ちっ、見せ付けやがって・・・」
「あ〜あ、どうしてあんなチンチクリンが・・・」
「呪ってやる・・・」
(影口なら影で言えよお前ら!!)
美少女二人の(時には忍も参戦し三人になる事もある)争いだけでも勘弁して欲しいのに、章は今ではクラスの男子生徒との交友関係からさえ孤立していた。
思春期の男子にとって女にモテる男ほど嫌なヤツは居ない。
これが成績優秀・スポーツ万能の美少年ならまだイヤイヤながら納得出来るが、章は成績は中の下(この調子では次のテストで下の下に落ちるだろう)スポーツはソコソコ、顔は醜くは無いが平凡な顔立ち。
それなのに三人の美少女からチヤホヤされているのだから、周りの男子が面白いハズが無い。
幸い直接的な攻撃は無いものの、今まで友達だと思っていた人間は尽く彼の傍を離れていき、章は軽い人間不信に陥りそうなほどだった。
(男の友情なんて女が絡めば脆いもんさ・・・)
飛龍 章は16歳にして早くも人生の現実を一つ知った。
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