更衣室の扉が突然ノックされた。
「尚輝、準備できたか?」
響く声は隊長のものだ。
「ええ、まぁ…」と曖昧に返事をしながら、胸の奥で焦燥感が膨らむ。この水着で本当に潜入捜査ができるのか?対象は水泳部、プールサイドでの接触が必要だというのはわかる。しかし、どうしてこんな恰好を――。
「あとで文句を言ってやる」と小声で吐き捨て、尚輝は軽く屈伸する。視線を落とすと、自分の陰茎の線があまりにもくっきりと浮かび上がっているのがわかる。これでは自分が目立ちすぎるのではないかという不安が頭をよぎった。
「行くしかないか…」腹をくくった尚輝は更衣室を出た。扉の向こう、灼熱の太陽と煌めくプールの水面が待っていた。
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