駆ける馬
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No.993
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そこから直線に入っても、差は変わらない。 逃げる馬に鞭が入り必死で追い出すが、差は縮まらない。 的家は追っていない。 ただ追走しているだけだ。 その後ろに後続の馬が迫り、馬蹄の音が大きくなる。 直線も半ば。 追いつかれた所で的家が腕をグイと動かす。 たったそれだけでグンと体を沈めたプラニフォリアが待ってましたとばかりに加速する。 後続を一瞬で置いて行き、逃げ馬も瞬く間に交わす。 そのまま置いて行き引き離していくが、的家はこれ以上追わなかった。 そのまま引き離しゴール。 的家はプラニフォリアの首筋を軽く叩いてやりながらニヤリと笑う。 「やんちゃ過ぎだよお嬢ちゃん・・・コイツは手がかかりそうだなぁ」 間違いなく来年のクラシックの有力候補と騒がれるような圧勝劇。 ただ、鞍上の彼には長所も短所も見えたレースだったようだ。 レース後、奥原に的家が言う。 「あれで鞭でも入れれば、限界を超えて走りそうでしたね」 「限界を越えるかぁ・・・難しいよねぇ」 勝つ事もさる事ながら、馬の将来も意識して乗った結果の感想なのだろう。 強さの中に危うさもあるようだった。
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