「はぁ〜・・・」
何ともいえないため息が騒音まみれの廊下に溶けては消えたいく。
昼食を終え、あまった時間を有意義に使おうと皆それぞれの形で休憩時間を満喫している。そんな賑やか空間で一人、刈谷はため息を吐きながらトボトボと歩いていた。
別段ぼっちという訳ではない。彼にだって友人と呼べる存在はいる。
しかし、今は一人でいたい気分なのだ。
「・・・・・」
何も喋らずただ歩き続けた末の終着点は――屋上だった。夏の青空が容赦なく降り注ぐ空間には人の気配はない。
完全なる彼一人だけの空間となっている。
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