玄関を過ぎそのまま居間へと向かう、作務衣を着た初老の男性が杖を持ち待っていた。立っているのがやっという感じだ。
「本家当主の禅じゃ……よくきたのぉ」
「玲です、初めまして」
最も禅は玲が乳児だった時に対面している……ちゃんと言葉でやり取りするのは初めてだ。
「歩の事で迷惑をかけた」
頭を下げようとするも玲は首を横に振る、あれは自分自身危機意識の欠落や驕りもあったのだ。
「大丈夫です……」
「そうか……兄の孫だけにしっかりしておる。ゆっくりと過ごしてくれ」
立つのが限度なのか崩れるように座る禅を見て玲も驚く……。
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