院長の読み通り二人も搬送直後に性脈血栓塞栓症候群の症例が出たが今の緊急救命医療はそれに対する対策も出来ている。名医とは日々研鑽してできる、安田記念病院に勤める医者に名医が多いのも院長である安田潤司のカリスマ性があるからだ。
「北見、そっちはどうだ?」
現場で心肺蘇生した患者は搬送されたのちに検査で緊急オペになっている。
『大丈夫です』
「輝がそっちに行かせたからな」
彼は輝の指導医だ……来見は何も言わずに手術室でメスを動かしているだろう。
「院長、後は任せてください」
他のスタッフが告げると彼は手術着を脱ぐ。
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