多くを語らぬボドーは実の所、そのエル・グリンゴに二度立ち寄った事がある…。
一度目は駆け出しソルジャー時代、コルトの.44マグナム一挺おとし差しチョッパー跨り旅する若かりし頃。
それは城壁に無数の砲台と銃座を蓄えた砦が如き街で、彼の姿を確認するや『黒人だぁー!』と威嚇発砲で門前払い。
二度目はタスク達と出会う数ヶ月前、ソウルなブラザー達とバイカー集団を率いて偶然の通りがかり『我々は有色人種でも受け入れる体制』がどうとか。
前よりマシな対応ではあったが…白人に見えてもテスターで『有色度数』を測られた上での入城判断…やはりボドー達は計測以前の黒人で出入りを許されたのは城壁外周でロクなモンスター対策もなされていないスラム街。
そちらの住民はやはり主に黒人をはじめとした有色人種で、仮に白人でも経済力に乏しい者は『城壁の外』へ追いやられる、と焼き鳥屋台で細々と糊口を凌ぐ白人夫婦は教えてくれた…。
ボドーの記憶通りなら…クリスの面影はその…いやあえて触れまいと口をつぐんだ。
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