PiPi's World 投稿小説

初恋の女性の面影をおって
官能リレー小説 - 二次創作

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

初恋の女性の面影をおって 1

俺の名前は、古川亮。かつて、好きになった女性がいた。その好きになった女性は、もうこの世にはいない。なぜなら、病気で亡くなってしまったからだ。彼女と俺は付き合っていたが、彼女が病気だとわかり、彼女の方から別れを言ってきた。しかし、俺は彼女のことを忘れられなかった。何もかも、やる気がなくなった俺の目の前に一人の女性が過ぎ去っていった。俺は、その女性にかつての女性の面影が重なり、無意識に追いかけていた。
しばらく、追いかけていたが、その女性の姿は既に見えなくなっていた。一瞬だったこともあり、どこに向かっていたのか分からずにいたからである。何も手掛かりがないまま、歩き続けていたが、遂に力尽きて、その場で倒れてしまっていた。それから直ぐに、カランっと扉が開く音が鳴り、一人の人物が外に倒れている人間の気配に気づいた。
「ねえ…瞳姉。お店の前で誰か倒れているよ」
「本当ねぇ…姉さん、男の人がお店の前で倒れちゃってるわ。救急車に連絡かしら?」
「そうねぇ…呼吸や脈拍におかしなところはないみたいね。どうやら、歩き疲れて眠ちゃっているみたいね。もうこんな時間だし、お店の中に運んで、ソファにでも寝かせてあげましょう」
「わかったわ。姉さん」
なんと、亮が倒れた先は、三姉妹がお店をやっている喫茶店「キャッツアイ」だった。
亮が喫茶店「キャッツアイ」の前で倒れてから暫く時間が経過していた。辺りはもう夜が明けて、明るくなっていた。
「ううっ……ううっ……ここは?」
「キャッ!?」
「うわっ……」
亮が目を覚ますと目の前に見知らぬ女性の顔が見え、女性側も目を覚ましたことに驚いたのか、お互いに声に出てしまっていた。
「やっと目が覚めたんだね。お兄さん、昨日店の前で倒れていたんだよ」
「そっか……あの女の人を追いかけて、歩き疲れて意識を失ったんだ」
亮は昨日の出来事を思い出そうとしていた。
「あっ……目を覚ましたことお姉たちに言ってくるね」
女性はそう言うとその場から離れていった。そして、再び戻ってくると更に二人の女性が姿を現していた。
「本当に目を覚ましたね。よかったわ……」
「フフ……本当ね。無事に目が覚めてよかったわ」
「ありがとうございます。どうやら、お店の前で倒れてしまったみたいで……」
亮は介抱してくれた三人の女性に頭を下げていた。
「僕の名前は古川亮です。今回はご迷惑をおかけしました」
「僕は、来生愛で、こっちの二人は私のお姉で……」
「私が次女の来生瞳よ」
「そして、私が長女の来生泪よ。よろしくね……」
お互いに自己紹介をしていた。
「それにしても、どうしてお店の前で倒れていたのかしら?」
瞳が気になったことを質問していた。
「なんかさ……女の人を追いかけていたんだって」
「実は、そうなんです。昨日の夜、一瞬通り過ぎた女性が僕の知り合いに似ていて……」
亮は、頭を上げて見ると、長女の泪のことをじっと見て、口が止まっていた。


SNSでこの小説を紹介

二次創作の他のリレー小説

こちらから小説を探す