「わし達は……キマイラと呼んでおる……人も獣もそれ以外もすべてをくらう大食いよ……実際、わしも喰われかけた」
「誰が作ったのだ、あのような馬鹿を」
「知らん……、だが、あいつはここにいるのが問題……」
「そうだな。確かにあんなもんがいたら、食べ物どころかあいつの垂れ流す瘴気で生き物全部が狂っちまうな」
どうしようかな、とタケルは頭をぼりぼりかく。
「一度挑んで見た時はどうだった?」
「しゃれならんかった……毒も雷も全然きかんし早く固く強い。人型のままでわしの腹をぶち破られた……」
その頃を思い出したのか、ブルリと体を震わせる翼蛇。
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