「か…閣下ぁ…っ!!?」
「…そうだ、削ぐのは耳ではなくて鼻にしようか…その可愛らしい顔を台無しにしてやろう…フフフ…」
「イギャアアァァァァッ!!!?」
施虐的な笑みを浮かべるエーディットにクラリスは狂ったように泣き叫び、突き付けられた剣先から必死に逃れようと身をよじった。
その時、エミリアが叫んだ。
「お…王都の北の山中にある山荘…!!!!」
「「「…っ!!?」」」
アルトと将校、兵士達は耳を疑った。
まさか…!?
エミリアは堰を切ったように喋り始めた。
「王宮の地下に脱出路があります!!王都郊外の山中にまで至る地下道です!!山荘は地下道の出口から見える場所に!!」
「なるほど…そこに三人とも身を隠しておるという訳か…警護の兵力は?」
「僅かに数名…ですが既に王国軍の残存勢力と合流した可能性も…」
「「「……」」」
男達は言葉が無かった。
先ほど大見得を切っていた将校など、魂が抜けたように呆けている。
「それは行ってみねば判らぬな…シュテルン!聞いた通りだ!ただちに部隊を派遣し国王一家を確保せよ!」
「か…かしこまりました、閣下!!」
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