大木から発せられる魔力によって性的に興奮させられてはいるのだが、それでも理性を保てていた。だが、勇者の痴態を目の当たりにして、彼の中の何かが音を立てて崩れてしまった。
「勇者よ…。今すぐ助け出してやるからな」
ムアークは自分に言い聞かせるように小さく呟いた。
だが現実問題として、この状況からどうやって救出するかなど見当もつかないしそもそも既に助ける意思は完全に失われていた。
「んひぃっ!またイグッ!」
勇者が身体を仰け反らせながら叫ぶ。
ムアークは、その姿を見てゴクリと喉を鳴らした。残っていた上着も全て脱ぎ捨てると、自ら大木に近づいていく。
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