彼は褌を脱ぎ捨てると、己の男根を握りながら水晶の中へと吸い込まれていった。その瞬間、水晶の中の鬼は口元を歪めて笑ったように見えた。
そして次の瞬間にはその姿は完全に消滅していた。
桃太郎の手の中で水晶が淡い光を放ち続ける中、彼女は言った。
「さようなら…貴方も立派な鬼だった」
その日以降、桃太郎が小屋を訪れることはなかった。鬼が居なくなった廃屋は打ち壊されて更地となった。
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