「駄目だよ上様! あたいが一緒についていく!!」
「じゃあ楓、半姫の相手は誰がする? あいつに対抗できるのはお前しかいないんだ!」
しかし楓は引き下がらない。
「駄目ッ!! 上様をそんな危険な目にあわす訳にいかない!! 絶対ついて行くから!!」
「馬鹿っ! 俺の言うことが聞けねえのか?!」
それまで黙って聞いていた又八が突然口を開く。
「では、こうしたら如何でしょう? 私が半姫の相手を引き受けましょうぞ」
「ならぬ又八! お前が動いて奴らに感づかれたらなんとする!」
「般若の面でもかぶりまするゆえ、ご心配には及びませぬ。それに一度行動を起こせば、いずれ敵に知れるは必定。飛騨守様、この際ご覚悟をなさいませ」
又八は心配する飛騨守を諭した。
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