暴れん棒将軍
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No.193
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怒りにわなわなと震えながら、悪鬼の如き表情を見せて厳徹が迫る。 家竜の顔に、腹に、腕に、血まみれの拳の雨が降り注いだ。 しかし一刀に全身全霊を注ぎ尽くした家竜は逃げることもできず、されるがままだ。 「おやめ下さいっ!! 勝負はもう…終わったのです!!」 飛び出した雅が厳徹の足元に必死にすがりついた。 ドスドスドスッ!! と、その時、厳徹の背中に手裏剣が突き刺さる。 「させないよっ!!」 屋敷中に火を点けて回っていた楓が戻ってきたのだ。 「ふんぬおおおおおお…っ!!!」 それでもなお拳を振り上げる厳徹の心臓を、下から刀が貫いた。 ぐさり…。 雅が腰から抜き取った脇差を突き立てたのだ。 「お許し…下さい…。父上…っ!!」 「雅ィィィッ!!!」 雅の頭を掴み上げて厳徹が叫ぶ。 (美しゅうなったな……) 一瞬、雅の耳には父の声がそう聞こえた。 「…父上っ。今、なんと…?!」 その言葉を聞き返す間もなく、雅はどさりと放り出された。 厳徹は懐から皮袋を取り出して頭から油をかぶると、燃え盛る炎の中へと飛び込んでいった。 「…父上っ!! 父上―――っ!!!」 雅の悲痛な叫びがこだました。
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