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異端児カラス
【学園物 官能小説】

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裏切り-3


あの忌まわしい物置部屋で、親父の愛人から嫌というほど叩きこまれた『女をよろこばせるテクニック』。



この薄汚い肉体に染み付いた悪魔のような性技を、俺は一番愛する女に試そうとしている。




「相原……」




俺は相原の顎をつかんで強引に顔を上げさせ、無理矢理唇を重ねた。



「………んっ……」



相原が眉間にシワをよせて短い呻き声をもらす。



その瞳にいつものような強い力はない。全てに絶望して脱力してしまっているように見える。



そんな弱っている心につけこもうとしている俺は最低だと思う。



だけど、今を逃したら俺はきっと死ぬまで後悔する――。



ごめんな……相原……。



俺はためらいを振り切って相原の唇を舌でこじ開けた。


抵抗して閉じようとする唇の動きが、締め付けるヴァギナを連想させてますます俺を狂わせる。



『……ヤマトより気持ちよくさせてやるよ……』



いつか文芸部の部室で相原に言った言葉が俺の胸に蘇っていた。


あの時は相原に軽蔑されようとしてあんなことを言ったけれど、今は本気でそう思っている。


それだけ俺が本当に軽蔑されるべき男に成り下がってしまったということなのか―――。



俺は相原の唇に舌をねじこんで、怯えたように硬く縮こまっている相原の舌に、激しく絡みあわせた。



舌先の微妙な動き、唇へのタッチ……まるで調教された犬のように『あの女』に教えこまれたキスのやり方を、俺は忠実に再現する。



「……んっ……んんっ……」



苦しそうに身をよじる相原。


そんな色っぽい表情(カオ)をヤマトにいつも見せているのか――。



自分でも戸惑うほどの激しい嫉妬心が、急激に湧き上がってきた。



「……ヤナ……」



俺の腕に抱かれながら、掠れる声で相原が囁く。



「……私……ど…したらいい……?」



―――そんなこと……俺に聞かないでくれ。俺はもうヤマトの親友でもないし、相原の相談相手でもない。



俺が決めていいなら答えは決まっている。



お前は俺に抱かれて、俺に溺れればいい。
ヤマトのことなんて忘れてしまえばいい―――。



俺は相原の身体を玄関の壁に強く押し付け、雨で後れ毛が張り付いている首筋に荒々しくむしゃぶりついた。



「……ん……あっ……」


一瞬もれた相原の甘い声に煽られるように、俺は首筋から耳元へと舌を滑らせていく。


「……んっ……はあっ……」


舌先に感じる相原の体温だけで、相原が俺の愛撫に感じ始めているのがわかった。


もうきっと相原の麗しい薔薇の花弁は甘い蜜を滲ませ始めているに違いない。





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