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非線型蒲公英
【コメディ その他小説】

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非線型蒲公英 =Fortsetzung zwei=-5

「ん…」(司がエンカウントしたようだ)
「あー…」(コレはちょっと面白そうな展開ですなー)
 二人は、司の頭上から息を潜めて観察する。
「ゴミかな?」
 司はもっともな感想を口にした。
「ご、ゴミとは失敬な!! 人が動けないのをいい事に、好き勝手な事を!! 琴葉様に組み込まれたプログラムの効果が無かったら、迷わず撃ってましたよ!?」
「う、うわああああ!! だ、誰!?」
「他人に名前を聞くときには!! まず自分から!! 今日日、小学生でも知ってるグローバルマナーですよ!?」
「ええ? …そんな事言われても」
 いきなり正体不明のゴミ女に説教され、司はうろたえた。
 しかし、次の瞬間、司は違う意味でうろたえる事になる。
「あら、司。何をしているのかしら、こんな所で」
 司の背後、ヘクセンのプログラムを解除しに来た琴葉が言った。
「うわああああああああ!! ここ、琴葉先輩ッ!!」
 本気で驚く。全く気配を感じなかったらだ(上で見ていた二人も、叫びはしなかったが、かなり動揺している)。
「ああ!! 琴葉様!! やっと私を自由にしてくれるんですね!? あああああ、夢にまで見た自由!! 自分の意思で動ける自由!! フリーダム!!」
「まあ、動けるようにはしてあげるけれど、自由は無いわね。とりあえず、帰ってサリィにご飯をあげて来て頂戴」
 と言って、無線送信機でプログラムを解除する。
「猫以下ですか!! 私は!! 猫以下!? 猫にすら傅かないといけないなんて!! コレが憎悪ってやつですか!? ああ、黒い感情が!!」
 動けるようになったとたん、ヘクセンはシートを跳ね上げて立ち上がった。
「どうでもいいから、早く帰ってくれるかしら」
 琴葉は、自分の髪の毛を弄りながら言う。
「嗚呼!! どうせ、私に求められているのは牛馬の如き従順さだけ!! フレキシブルな感情なんて必要ないんですね!? うわあぁぁ!! 解りましたよ!! 働くだけのマシンになってやる!! うわあぁぁぁぁぁん!!」
 ヘクセンは、叫びながら飛行補助ユニットを展開し、慟哭を木霊させつつ、屋上から飛び立って行ってしまった。
「ふぅ…さて、と。じゃあね三人とも」
 ヘクセンがもう見えなり、屋上に用事の無くなった琴葉は、屋上から早々に立ち去っていった。
「な、何だったんだ…今のは…」
 司は、今、自分の見た物が何なのか理解出来なかった。
「駄目だ…ついていけない」
「って、い、今、メイドさん、空飛んで行ったよねー!? ねぇー!?」
 上の二人も当然、事態に取り残されていた。


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