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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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黒い魔獣-14

「相変わらずヤらしいなぁ」

『そこが可愛いいんだって』

「まぁな」

 同じ方向から聞こえる違う声にキャラの躰が不安げに揺れた。

「ん……これ…も…やだぁ……外して」

 キャラは嫌がって懇願するのだが、その姿がまた可愛いらしくて堪らない。
 もっと可愛いく喘ぐ姿が見たくてアースはキャラの下着を脱がして蜜が溢れる場所に口をつけた。

「!やあっ!んあっ!やだぁっぁああぁ」

 グチュグチュといやらしい音が大きく聞こえた気がして、恥ずかしさが増す。
 しかも、指まで入ってきて気が遠くなる。

「あっあっやだ…っイ…くっ!ああっぁぁっ!!」

 キャラは一際大きく喘ぐと躰を強ばらせ、絶頂の波に飲み込まれていった。

「あ……うぅ…はぁ…はぁ……」

『あ、魔力吸うの忘れてた』

 グロウは下からみぞおち辺りを舐めながら小さく舌うちする。

「は……外して……」

 そんなことはどうでもいいから戒めを解いて欲しい、とキャラは躰をくねらせた。
 それが益々煽る仕草なのだが、可哀想なので縛っていたシャツを解いて目隠しを外す。
 一瞬眩しそうに細めたキャラの緑色の目からは生理的な涙以外のものも流れていたようだ。

「!わりぃ、泣くほど嫌だったか?!」

 それに気づいたアースは慌ててキャラの涙を拭いてやる。
 キャラは首を横に振って否定しつつも、どうにも止まらない涙を流しながらアースの首に腕を回し、しっかりと抱きついた。

「ふ……嫌じゃなくて……不安で……」

 もしかしたらアースが死ぬかもしれない状況でこのプレイは精神的にかなり堪える。
 時折織り交ぜられるグロウの愛撫が『そこに居るのは別人だ』と思わせるのだ。
 気丈に振る舞っていたがここにきて不安が爆発して泣きじゃくるキャラに、アースは嬉しいような困ったような複雑な気持ちになる。

「大丈夫だ……ここに居るから」

 アースは泣き続けるキャラの背中を擦り、落ち着くように耳元で囁く。

「……うん……」

 キャラは抱きしめたアースを確かめるように首に擦りよりながら何度も頷いた。

 しばらく抱き合ったままでいたら、キャラの寝息が聞こえてくる。

『うわ……寝たよ……』

 まだちゃんと魔力も貰ってないうえに、このおっ立った暴れん棒をどうしてくれるんだ、とグロウは不満タラタラだ。


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