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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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黒い魔獣-13

『当ててみろよ』

 魔獣のアースの言葉にキャラは怪訝な顔をする。

「名前があるのか?」

『ああ、魔獣には生まれついての名前がある。もちろん精霊にもな。魂に刻まれていると言えばわかりやすいか?』

 その名前を魔力を込めて喚ぶ事によって彼らとの契約が可能になるらしい。
 相手が同意すれば契約成立。
 エンはアビィの名前を当てたので、アビィと意識を共有したり出来るのだ。
 なるほど、と納得したキャラはジーッとアースを見る。
 そんなキャラの額に魔獣のアースはコツンと自分の額を当てた。

「あっ」

 頭に流れ込んできたイメージ的なものにキャラは小さく声をもらす。

『分かったか?』

「……グロウ?」

『正解だ』

 嬉しそうに微笑んだ魔獣のアース……グロウはキャラに覆い被さって唇を重ねた。
 今度は抵抗せずにキスを受け入れたキャラだが変な違和感を感じる。
 体はアースなのにキスの仕方が明らかに違うのだ。
 しかし、躰中を這い回る手はアースの愛撫の仕方。
 なんだか同時に2人を相手にしているような気がして変な感じがする。

「ん…どっちかにしろよ」

 文句を言うキャラにアースは笑って近くに置いてあったタオルを手に取ると、目隠しをした。

「あ?」

 戸惑ったキャラは慌てて目隠しをとろうとするが、またもや両手をひとつにまとめられ、今度はアースの脱いだシャツで縛られる。

「仮想3Pだな。集中しろよ?」

「へ?っあぅんっ」

 アースの言葉に間抜けな返事をしたキャラは首筋を舐められ躰を震わせた。

(あ……これ…アースだ……)

 首筋を這う舌の感じはいつものアース。

「!あっ…やぁっ……んんぅ……はぁう…」

 でも、服の中に滑り込んで胸を揉みしだく手は、多分グロウ……その手は的確に頂点をみつけると、摘まんでこねくり始めた。

「あうっ…んうぁ…」

 見えないし、自由に動けないとなると相手の動きもわからず妙に躰が敏感になるらしい。
 キャラが戸惑っている間にも愛撫は続き、首元まで服が捲られた。

「はぁ!あっあっやだ……んあっ…あぁっ」

 胸を生暖かい湿った舌が這い回ったかと思うと、手は内太ももを擦りだす。
 その手は焦らすように内腿を往復するだけで、中々肝心な所には触れない。
 それでもキャラの淫らな口からはダラダラと蜜が溢れ出してくる。


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