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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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黒い魔獣-11

『で、それを上手く乗り越えるためにはお前の魔力が必要だ』

「オレの?」

『お前のっつうか召喚師のな。召喚師の魔力はそいつ自身のものじゃなくて、異世界のエネルギーだ。召喚師の体が扉になってんだな。元々いた世界のエネルギーだから魔獣にとって力になるわけだ』

 わかるようなわからないような説明にキャラはなんとなく頷いた。

『その魔力で俺の方の力を増しておく』

「まてまて、お前が食い破るんだろ?お前が強くなってどうするよ?」

『最後まで聞け』

 突っ込んできた人間のアースに魔獣のアースがストップをかける。
 端から見てると1人漫才だ。

『ギリギリまで自我を保って魔獣の力を俺が抑える。俺の自我が壊れたらお前の出番だ』

「魔獣のアンタは消えるのか?」

『消えるっつうかコイツの中に戻る感じだな。元々こんな風に話してる方がおかしいんだし』

 そう言われても、こうして話をしているし、消えてしまうのは寂しい。

『そんな顔するな』

 悲しそうな表情を見せるキャラの手を強く握った魔獣のアースは少し困った顔をする。
 この短い時間で魔獣のアースは人間のアースとは違う人格を見せていた。
 オーウェンに情報を貰った今は尚更そう感じる。
 話し方や仕草までも違ってきているのだ。
 全くの別人と言ってもいいだろう。
 それが居なくなるのかと思うと、やはりいたたまれない気持ちになる。
 俯くキャラを見て軽くため息をついた魔獣のアースは、とりあえず無視する事にした。

『話を続けるぞ。具体的にどうなるかっつうと、体が魔獣へと変化する』

「なんか痛そうだな」

 自分の事ながらうんざりする。

『ああ、多分痛いだろうな……どういうタイプの魔獣かわからんし』

「……もし、蛇だったら…イヤ……」

 ザギの事を思い出したキャラは顔をしかめる。

「蛇ならまだマシだろ?ナメクジみたいなのだったらどうする?」

「大量の塩に埋めてやるよ」

 想像しただけで鳥肌が立ったキャラは身震いして言い放った。

『お前ら緊張感ねえなぁ……えっと、それで変化した後は自我が崩壊して目に映る物全てを攻撃する破壊者になる……らしい……』

「らしい?」

『ここで鏡が割れて思念が切れたんだ』

 他にも何か言いたそうだったが、今更連絡をとってわざわざ聞くのも腹立たしい。
 とりあえずこれから自分がどうなるか分かっただけでも有難い、という事にする。

 そうこうしているうちに家に着いた。


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