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光の道
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消えた光とかすかな光-2

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ー半日前ー

「お疲れ様でしたー!冴木上がります!」

1週間が終わった。
金曜日の19時。
オフィスから出ると、沢山の人が行き交っている。

携帯を開くと、彼氏の金山聡からメールがきてた。

『早く終わるから飯食べよう。』

いつも、仕事帰りの待ち合わせは駅だから、本屋さんで時間を潰す。


「由梨、お疲れ!」


こうやって聡が迎えに来て、近くの居酒屋さんに行くのが、いつもの流れ。


店内はにぎやかで、顔なじみの店員さんがオススメ品を持って来てくれた。

「乾杯!」

生ビールを飲みながら、ご飯食べながら他愛のないことを話す。
大学時代から何も変わらない幸せ。

この日は仕事の話とか、友達の話とか、2週間後の旅行の話とかしてた。


その後、近くのBARに行った。
そしたら、カウンターに私達の大学の同期の大輔くんがいた。
学生のときからよく3人で飲んでたから、流れで3人でカウンターに並んで飲んでいた。
思い出話とかして、ものすごく楽しくて、幸せで、ついつい飲んでしまう。。
聡もいつもと変わらずに飲んでた…


ふわふわ楽しくなってた私は全然わからなかった。
後ろから女の子が近づいてきてたことに。

「すみません」

女の人の声に振り返ると、いきなりオレンジのお酒をかけられ、左頬を叩かれた。

「由梨?!」
「美羽!!」

私の名前を呼ぶ大輔くんの声と、
目の前の女の子の背後にいた、友達と思われる女の子達が彼女を止める声が一緒に聞こえた。


「あんた、聡の何なの!?」


その女の子がすごい形相で睨んでくる。

ーーーえ??
ーーー聡??


服がお酒を吸収して冷たいし、左頬が痛い。

隣のお客さんはドン引きだし、顔なじみのマスターは焦ってる。


縋る気持ちで見た聡は固まってる。
私の視線に気づいたのか、顔をこちらに向けた筈なのに、目があった筈なのに、一瞬で目を逸らされた。



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