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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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双星の魔導師-4

「いや…魔力提供した時に思ったんだが、今不測の事態が起きたらなんもできねぇなぁって…」

 魔力提供後は枯渇した状態になるので、魔法が使えなくなる。
 騎士団に入れば剣術や武術も学べる。
 将来的に魔力が無くなる事もあるかもしれない、と考えての結果だった。
 日頃から体力作りもしていたし試験にパスする自信もある。

「魔力提供はどうするつもりよ?」

 騎士団に入れば王城にある宿舎に住む事になるので今までのように頻繁に出来なくなる。

「休みの日は必ず帰って来るし……まあ、なんだ。アレもやる…」

「あら。決心ついたの?」

 アレとはいわゆる性行為。
 エクスタシー時の魔力が一番凝縮されているので、その時に魔力を渡すとただの口移しの何倍もの提供が出来る。
 それを聞いた時は絶対に嫌だと言ってたくせに……

「俺の我が儘を聞いてもらうんだ。それなりの代価は払う」

 憮然とした表情のアースにリンは持っていた包丁を置いて手を洗う。

「ふぅん…じゃまず手だけでイッてみましょうか?」

「あ?!今からか?!」

 いくらなんでも急じゃないか?とアースは驚く。

「決心が鈍る前にヤるのよ。それに初めてがアタシじゃ嫌でしょう?」

 初めてのセックスが母親代わりの女など笑い話にもならない。

「…いや、初めてじゃねぇし…」

 アースは目をそらせながら言う。

「あらそう。なら遠慮なくいただきましょうかしら」

 リンは自分より背の高くなったアースの頬を手で挟むと、唇を重ねる。
 いつもの挨拶のキスではないキスにアースの体が一瞬引く。

「…失礼ね…」

「うわ…やっぱ、なんか変な感じ…」

 アースは片手で口を押さえて顔を赤らめる。
 6年間、家族のように過ごしてきたのだ。
 戸惑うのは当たり前だろう。

「割り切りなさいな。これは仕事よ」

「うぅ…複雑……」

 うなだれるアースの手を引いて寝室へと歩くリンは更に魔力が貯まる、とご機嫌だ。

(人の気も知らないで……)

 性春真っ盛りのお年頃の息子に少しは気を使って欲しいものだ。
 寝室に入るとリンはベットにアースを押し倒してその上に跨る。


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