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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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黒の魔導師-19

「……アース……」

「ん?」

 少し動きを緩めていたアースは、初めて名前を呼ばれた事に気づいて、くすぐったそうに微笑む。
 また、視線を絡め、キスを交わすと、アースはラストスパートをかける。

「ああぁぁっあっくぅっんあっああぁぁ!」

「っは…っくぜ…」

 喘ぎ声をあげながら必死に頷くキャラの最奥を突き上げた瞬間、キャラが3回目の絶頂を迎える。

「ああっぁぁぁぁ!!」

「っく」

 痙攣し、強く収縮する中から、アースは肉棒を引き抜いてキャラの腹に欲望を吐き出した。

「……っはぁ」

 2人して大きくため息をつくと、お互いを抱きしめながら余韻に浸る。

「…俺ら、体の相性は良いみたいだな…」

 しみじみと言うアースの首筋に顔を埋めたキャラは、微かに頷いた。
 アースは体を起こして近くに置いてあったタオルを取り、キャラの体を拭いて、後ろから抱き締める。

「そういや、学長にお前の事話したら会いたいっつってたけど。
行くか?」

 アースの問いかけにキャラは身じろぎして答えた。

「……今から?」

 いかにも疲れた口調で言うキャラにアースは吹き出す。

「わかった。昼からにしよう。少し寝ろ。」

 どうやら、昨日の疲れもしっかりとれてないのに無理をさせてしまったらしい。

「ん……」

 キャラは頷き、アースはそんなキャラの頭を撫でながら、髪を梳く。
 心地よい後戯にキャラは目を瞑り、眠りについた。


 なんだか、とてもいい匂いにつられて、キャラは目を覚ます。
 隣にいたアースの姿はすでに無く、居間から物音がする。
 目をこすりながら欠伸をすると、サイドテーブルに自分の服が畳んで置いてあるのに気づいた。
 もぞもぞと服を身につけたキャラは、居間へ行く。

「お、おはよう。
飯作ったぞ。喰うか?」

 アースはフライパン片手に振り向いた。

「……喰えるのか?」

 食べれる物が作れるのか、と言うキャラに、アースは片眉をあげてみせる。

「馬鹿にするなよ?」

 食卓に座れ、と促してアースは仕上げにかかる。
 椅子に座ったキャラは、意外にも手際良く皿に盛り付けていくアースに目を丸くする。

「あり合わせだけどな」

 アースはテーブルに作った食事を並べる。
 パスタ、サラダ、スープ、パンと並べ終わるとアースも席についた。


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