投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

熱帯夜
【その他 恋愛小説】

熱帯夜の最初へ 熱帯夜 36 熱帯夜 38 熱帯夜の最後へ

五日目-2

「あつ…っ」

この子熱あるじゃん。
だから呼吸が荒かったのか。無駄に全身熱いのか。
薬飲んだのかな。
いや、さすがに人ん家の薬箱の場所なんか知らないか。
この様子だと病院にも行ってないよね。どうしよう、誰もいないしこの時間だし…

あたしが、何とかしなきゃ。

一旦自分の部屋に戻って、必要そうな物をまとめて鞄に詰め込んで再び秀君の部屋に入った。
アイス枕をタオルで巻いて、冷えピタを用意して、スポーツドリンクを机に置いて。

「起きないでね〜…」

祈るように呟いて、そっと頭を持ち上げてアイス枕を敷いた。
自分がすごく悪いことをしてる気分。だって、若い男の子の部屋、いや、完全に他人の家に忍び込んで寝てる子の身体を触るなんて…、そりゃ緊急事態だけど、だとしても抵抗がありすぎる。だけどやらなきゃ。

前髪をあげて冷えピタを貼り付けた。
汗がすごいな。拭いた方がいいのかな。でも服を脱がさなきゃ…

裸にしてどうする!!!!

そこまであたしがする事はないでしょ。起きたら自分でやってもらおう。首とか顔くらいは冷やしてあげるか。

水で濡らしたタオルを首に当てると、

「ん…」

冷たそうに身体をくねらせる。

やばい、こっちの熱が上がりそう。
綺麗な肌。
汗ばんだ首筋、浮き上がった鎖骨。
なんか、すごくセクシー…

「…あたしゃ痴女か」

悲しい一人ツッコミ。
仕方ないじゃない、本当にドキドキしてるんだから。
秀君に触れたいと思ってる。
秀君に触れられたいと思ってる。
さっき抱きしめられたからだ。だからこんなにこの子を意識しちゃってるんだ。

…いいよね?
ちょっとだけだから。

やってることは完全に痴漢。もしくはセクハラ。
あたしってこんなに性欲強かったっけ…
自問自答しながら、そっと秀君の髪を撫でた。
少し茶色がかった硬い髪質。触れる度に胸がギュッと苦しくなる。

この子はもうすぐいなくなる…

ここからいなくなっても、また会うことはできないのかな。
本当にデートの続きしてくれるのかな。

「ん…」

秀君が小さな声を出した。
慌てて一歩後ろに下がって息を整えた。
びっくりした…
心臓が激しく動きすぎて痛い。
秀君は頭を重そうに持ち上げて部屋を見回してあたしに気づいた。


熱帯夜の最初へ 熱帯夜 36 熱帯夜 38 熱帯夜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前