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みだ★ゆめ
【ファンタジー 官能小説】

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完・スキだよリュウイチ-1

突然の始まりは終わりもまた唐突なのかもしれない。
リリスが一人前、¨成人¨のサキュバスとなるのはもう時間の問題らしい。

修行の終わり、それは即ちこの生活の終わりという事だ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『・・・おはよ、隆一』


隣で眠そうに目を擦っているリリス。
狭い箱の中で寝るのはもう嫌になったらしく、こうして一緒にベッドで寝る様になった。
最初に会った頃は本当に幼く見えて、淫魔と呼ばれる存在だとは思えなかったな。
でも、この5ヶ月で随分大人っぽい顔立ちになったと思う。
経験を重ねれば男を誘う色気が出るらしいが、そのお陰だろう。

『ねえ、今日デートしない?せっかくのお休みだしさ』
「いきなりだな。何処に行きたい?」

すると、リリスははにかみながら答えた。

『・・・・隆一が決めて』

思わず寝ながらにして転けてしまった。
特に行きたいところも決めてないのにデートに誘うなっての、まったく。
こっちに振られても特に行きたい所なんて無いしな・・・・

「俺も分かんないわ、悪いな。急に聞かれても答えられない」
『じゃあここでデートしよ。隆一ぃ〜』

リリスは体を寄せて、抱きついてきた。
腕に胸が当たってにやけていると怒られてしまった。

「お前、外は行きたくないのか?前はよく連れてけってうるさかったじゃねえか」
『ああ、いいの。後回し。今は少しでも、隆一と、一緒が・・・いいから』

初めて会ってから、もうすぐ季節が2回目の変化を迎えようとしている。
決して長い月日じゃないが毎晩の様に体を重ね合わせていたので、互いに長い時を過ごしてきた様に感じていた。


『私が変われたのは隆一のお陰だよ、ありがと』
「なんだよ、改まって。べつに、礼を言われる事じゃないしな」
『サキュバスのくせにエッチするの好きじゃなかったけど、今は大好き。えへっ』

それも修行の一環、とラウムは言っていた。人数をこなしていけば積極的になる。
でも、リリスみたいに1人の人間だけを相手にして経験値が上がっていくサキュバスは珍しいらしい。
俺の所に来る前も何人かこなしたが、なかなかその気になれなかったらしいのだ。

それじゃ消極的にもなるよな。
起こる筈の変化が起きないんじゃ、自信を無くしても仕方ない。


『隆一ぃ〜』
「ん・・・おい、もうやるのか?」

いきなりキスをせがんできて、俺の上に乗っかってきた。
せっかくの休日でも外出するよりとにかく俺とするのを選ぶなんて、困った奴だ。

行きたい場所が分からないなんて・・・まあそれはお互い様だな。
リリスはキスしながら俺の手に自分の指を絡ませて、微笑んだ。
俺と一緒にいるのを喜んでいるのが、その手の温もりを通じて伝わってくる。
そんなリリスが愛おしくて、しっかり握り返してキスをした。


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