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ドラゴンクエスト5 天空の花嫁
【二次創作 官能小説】

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ラインハット編 その三 ポートセルミの砂浜で-9

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 兵士達は捕虜となり、ラインハットへと移送される。大臣、閣僚、官僚は今後のエンドールの政務に滞りが無い程度を残し、人員が入れ替わる。
 トムは副官をエンドールに残し、アルベルトと共に戦勝の報告をするため、帰路についた。本来なら指揮官が行う任務ではないが、ヘンリー凱旋を一国も早く伝えたいトムは躍起になっていた。

 道中、日が沈んだところで、フォックスヤード村にて宿を取るトム。かなりの上機嫌で鼻息交じりで風呂へと向かった。
 アルベルトは個室を取り、今後のことを考えていた。
「……まさかもう王位に帰り着くとはね。本当に貴方って王者になるべき存在なのかしら?」
 ふわりと光を眩かせながら、エマが現れる。きっと彼女のことだ、エンドール城侵攻の際も間近で見ていたのだろう。
「いや、まだ早いな……。俺が戻るのは東国を統一してからだ」
「そうなの? ならなんで戻るの? ラインハットには貴方を知ってる人がいるかもしれないのに……」
「問題ない。この傷があるからな……」
 アルベルトはそう言いながら割れた兜を指でくるくる回す。近衛兵に切られた傷は彼の顔に斜めの傷を走らせた。見た目こそ痛々しいものの、皮をやや切り裂いた程度で、化膿することなく、傷跡のみ残した。
「傷ぐらい私のベホイミで消せるわ。それにモシャスも使えるから変装ぐらい……」
「必要ない」
「また……。どうして貴方は私の力を拒むの?」
「この程度、自力で乗り越えられる」
「まあ、そうかもね……」
 ふぅとため息を着くエマ。それは呆れているというものではなく、仲間はずれにされているような疎外感に近い。
「それより、どうして手を貸した?」
「しょうがないでしょ? 私の位置からは貴方が切られたように見えたし」
「俺が死ぬと思ったか?」
「そりゃ思うわよ。っていうより、あと少しでも間合いが近かったら死んでいたのよ?」
「そうだな。また貴様に助けられた」
「そうよ。感謝なさい」
 胸を張るエマに、ヘンリーは静かに目を閉じる。
「……」
「……」
「それで終わり?」
「今回は頼んだ覚えがないからな」
「前だって頼まれてないわ」
「つまり、無償の奉仕というわけか、殊勝なエルフも居たものだ」
「やめてよね。人間のくせに思い上がって……。せいぜい自分の無力さを思い知るといいわ。その時こそ私の僕にしてあげるんだから!」
 そう言うとエマは光を纏い、そしてドアを乱暴に開けると、気配が遠のいていった。
 アルベルトは初めて見るエマの昂ぶる感情に、不思議と笑いがこみ上げてきた……。
 少しからかいすぎた。少し反省した。

続く


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