投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ドラゴンクエスト5 天空の花嫁
【二次創作 官能小説】

ドラゴンクエスト5 天空の花嫁の最初へ ドラゴンクエスト5 天空の花嫁 79 ドラゴンクエスト5 天空の花嫁 81 ドラゴンクエスト5 天空の花嫁の最後へ

奴隷編 奉仕者-2

**――**

 リョカは奉仕者になり、二年の月日が過ぎていた。
 父の死に苛まれ、過酷な労働に筋肉が悲鳴を上げ、病や事故に倒れる奉仕者を眺める日々、次第に感情が磨り減りつつ、それでも彼は自分のできることで人々を助けていた。
 同い年くらいの奉仕者、ピエトロらは彼の回復魔法や解毒魔法により傷を癒し、病を克服し感謝もした。だが、年老いた者はそれを拒み、死を望むもの多かった。
 リョカは彼らの無念を前に歯噛みし、無力を悲しみつつ日々を送ってきた。
 一方、共に身を窶したヘンリーはというと、従順に監視に従う素振りを見せたと思うと、ぱっと姿を消しては夕飯の頃に戻ってくるという神出鬼没な様子を見せていた。
 あの気位の高いヘンリーが監視にへつらう様子を、リョカは悲しさとは違う何か落胆を感じていた。だが、未来の見えない生活の中、それを軽蔑する気にはならなかった。

 兵舎にて病の予防を行うリョカ。監視の男の周りには大地の精霊が漂い、黒い霧を空中に誘い出していた。
「終りました……」
「そうか、ご苦労……」
 役目を終えた大地の精霊が地面に溶け込んでいく。監視の男は着物を正し、肩をまわす。
「ふむ。それでは持ち場に戻れ」
「はい」
 リョカは兵舎を出ると、岩切り場へと向かった……。

**――**

 一日二回の食事は昼と夜半頃にある。
 筋ばった肉と根菜の雑煮の一種類のみで、味は濃い塩味のもの。年齢性別問わず、一人椀に一杯のみの質素なものだが、使われる野菜が安価な割りに栄養価の高いのが救いだった。
 リョカが椀を啜っていると、ヘンリーがやってくる。今日もどこかでサボっていたのか、岩切り場でも、神殿側でも姿を見ることは無かった。
「ヘンリー、ピエトロは?」
 リョカは彼の素行などよりも、近い年の彼のことが気になっており、開口一番に尋ねる。
「聞いてどうする?」
 だが、ヘンリーの言葉は簡素ながら絶望を与えるものだった。
「そう……」
 処置室という場所がどのような場所かリョカは知らない。ただ、その場所に運ばれた者が戻ってきたという話もない。
 本当のところ、リョカは処置室に行きたかった。自分の魔法で少しでも人を救えるのなら、役に立ちたいという気持ちがあったからだ。しかし、処置室は決まって老人が付き添うばかりで、その老人も処置室については何一つ教えてくれないのだ。
「ねえ、ヘンリー。処置室には……」
「ああ、そのことで話がある。いや、今すぐにはできない」
 椀に反響させたぼそぼそとした声。だが、前を向く彼の瞳には、前に見せた輝きが見えた。
「……わかったよ」
 だから頷いた。かつて彼を親分と呼んだときの、子供心な頼り強さがあったから……。


ドラゴンクエスト5 天空の花嫁の最初へ ドラゴンクエスト5 天空の花嫁 79 ドラゴンクエスト5 天空の花嫁 81 ドラゴンクエスト5 天空の花嫁の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前