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七ノ森学園♂♀騒乱記 -咲けよ草花、春爛漫-
【性転換/フタナリ 官能小説】

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-咲けよ草花、春爛漫--1

藤村副部長――じゃなかった、藤村先輩。元気そうで何より。
うん、俺も元気っす。
というか、ダメだなぁ、俺。つい先輩のことを副部長って呼んじゃうんですよね。
早いっすよね、先輩と萩野先輩が引退してから四ヶ月、卒業してからもう一ヶ月ですもん。

もしかしたら御形先輩や小日向から聞いているかもしれないけど、今年は新入部員が二人入りましたよ。
どんな奴かは、会ってからのお楽しみで。二人ともいい奴ですよ、まあ、うちに入るだけあって変なところはあるけど。

あ、そうそう。
体育祭は例年通り五月の第三土曜日だから、大学の講義なければぜひ来てくださいよ。
足の速さを買われて、選抜リレーにも出るんだ、俺。
それに、みんな先輩達に会いたがっている。

俺? 俺だってもちろん、先輩に会いたいですよ。
いやいやお世辞じゃなくて。
そりゃ、あんなことがあってこんな身体にされたわけだから、頭に来たのは確かだけど。

でも、それ以上に俺は先輩達と会えたことを感謝してるんだ。
――これで身体が戻れば、それに越したことはないんだけどさ。


七ノ森学園♂♀騒乱記 -咲けよ草花、春爛漫-


1. 七ノ森学園へようこそ

春だ。
桜が散り、瑞々しい新緑が山を彩る。春風は心地よく頬を撫で、髪を弄んだ。
別れの春。出会いの春。何かが起こりそうだと、心が騒ぐそんな季節。

んでもって、盛りの季節――。


「ん……はっ、これ、いじょ……は、追加料金だ……っ!」
「おカタいこと言うなよ、俺ら親友だろ」
「あんっ……誰がっ! 親友なら、こ……なことしない……っ」
やわやわと揉み上げられる胸に、自称親友――鈴代和真(スズシロカズマ)は舌を這わせてきた。
クセのない黒髪がさらりと胸を撫で、それにさえ俺は反応してしまう。
散々揉みしだかれて敏感になっている乳首を摘まれれば、思わず喉を仰け反らせる。
「お前も結局、気持ちいいんだろ? “ミハル”ちゃん?」
「“ヨシハル”だって、の! 殺すぞ、お前……!」
俺はそう言って股間に手を伸ばしてきた鈴代の胸板を突き飛ばす。
「っ痛」
「はあっ……はあっ……もうおしまい! これ以上はマジで追加料金な」
「ケチ」
俺は立ち上がり、胸元とスカートを正すと鈴代を見下ろして言う。
「てっめーなぁ……俺が元男だって分かってんの?」
「今は女じゃん。しかも上等の」
言われて俺は顔が赤くなるのを感じた。
……おだてには、弱い。

「うー、もう止めよかな。このバイト……」
「何で? 儲かるじゃん」
「いや、男としての何かを失くしそうで」
「もうナニは失くしてるじゃん」
「〜〜っ!!」
このバイト。それは、コイツ相手におさわりさせるってこと。
おっぱいだけなら学食の食券1枚、なんて安請け合いした俺が馬鹿だった。
どうせ減るもんじゃないし、500円の食券なら儲けかなーなんて。
――500円でも安いっての!


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